鳥取砂丘とは

砂丘は生きている

HISTORY

鳥取砂丘

鳥取砂丘とは

山陰海岸国立公園は昭和30年に国定公園として指定された後、昭和38年国立公園に昇格しました。 鳥取砂丘については良好な砂丘景観のみられる131haが特別保護地区として指定され、あらゆる行為が最も厳しく規制されています。 また昭和30年、鳥取砂丘が海岸砂丘として世界的に見ても大きな起伏を持つこと、 風紋・砂簾・砂柱、ハマゴウなど砂丘独特の地形、 植物群落を有することなど学術的に貴重であることが評価され国の天然記念物に指定されています。

砂丘と砂漠のちがい

砂丘は風で運ばれた砂が作る高まり(丘)のことです。砂漠とは年間降雨量が250mm以下、あるいは降雨量より蒸発量のほうが多い地域で、砂や礫、岩石の多い土地のことをいいます。

よって、砂丘は砂の表面が乾いていても掘るとすぐに湿った砂が出てきます。砂漠は降雨量に対し蒸発する水分量の方が多いために掘っても乾いた砂しか出てこないのです。

鳥取砂丘の成り立ち

①中国山地の花こう岩などが風化して砂になる
②雨が降り、砂が土砂となって千代川へ流れ出る
③川に流され、日本海へ出て波で海岸へ押し戻される
④日本海から吹く強い風で砂が内陸へ飛ぶ

これが現在までの長い年月をかけて繰り返され、鳥取砂丘ができています。

鳥取砂丘のいきもの

・夏の暑い日には50℃を超える砂の温度
・吹き付ける強風と飛砂
・砂の保湿の悪さからくる地表の乾燥、貧しい食べ物(栄養)
・隠れ場所がないことで捕食者から狙わる危険がある

など、あらゆる面で砂丘は動植物が暮らすには厳しい環境である。
しかし、この極限環境ともいえる鳥取砂丘にも、いろいろな動植物が生活している。

 

市民が守っている砂丘

今では鳥取県随一の観光地として親しまれており、年間100万人以上の観光客が訪れ、またこの地元の宝を守ろうとたくさんの市民が砂丘で保全活動をしている。

鳥取砂丘での海岸一斉清掃や夏の早朝や夕方に行われる除草も、ボランティアによる活動で参加者はほぼ地元市民。
これもまた、鳥取砂丘の大きな特徴といえる。